インタビュー

人生をかけて「好き」を表現し続ける。セーラームーンファンうさこさんの話

「月にかわっておしおきよ!」

この名台詞とともに1990年代に一大ブームを巻き起こした大ヒット作品美少女戦士セーラームーン

1991年に少女漫画雑誌『なかよし』(講談社)で連載がスタートした武内直子先生原作の人気少女漫画で、1992年にはテレビアニメも放送スタート。瞬く間に当時の少女たちを中心にあらゆる世代の人々の心をつかみ、日本だけでなく世界中の人々を熱狂させました。

作品の完結から20年以上経った今もなお多くのファンを魅了し続け、先日25年ぶりの新作劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』が公開されたことでも話題。

わたし自身も幼少期には生活の中心にセーラームーンが存在していたセーラームーン世代で、大人になった今もセーラームーンが大好きです。

そんなわたしが今まで出会った中でも、ひときわセーラームーン愛が突き抜けている人がいます。それが今回お話をうかがったセーラームーンファンのうさこさん(@princessusako)。

1992年のテレビアニメ放送開始から今まで、セーラームーンのことを考えなかった日はないと話す彼女は、コスプレや同人活動をはじめ、あらゆる形でセーラームーンへの愛を表現し続けています。

今回はそんなうさこさんに、セーラームーンにかける愛と情熱をたっぷりと語ってもらいました。

PROFILE

うさこさん
1992年のテレビアニメ放送開始時からのセーラームーンファン。コスプレイヤーとしても20年以上活動中。
独学で衣装制作を学び、セーラー戦士の戦闘服から敵キャラのコスチュームまで、作中に登場するあらゆる衣装を自作。他にも同人活動やグッズ収集などさまざまな方法でセーラームーンへの愛を表現し続け、セーラームーンに人生を捧げている。
好きなキャラクターはセーラーサターンとプリンス・デマンド。

周囲から引かれるほどセーラームーンが好き

――セーラームーンとの一番最初の出会いはどんな感じだったんですか?

うさこ:最初はアニメからですね。セーラームーンの前に放送されていた『きんぎょ注意報!』をずっと観ていて、その続きでセーラームーンが始まったので1話から観ていました。

普通の女の子が変身しておそろしい敵と戦うのが斬新で、すぐに夢中になりました!必殺技や決めポーズもよく練習していましたね。

――当時の思い出は何かありますか?

うさこ:土曜日の7時になるとテレビの前に正座してセーラームーンを観て、終わったら散歩に行って公園で一人、セーラームーンについて考えるのが習慣でした。

その日のセーラームーンを振り返って、自分の中で整理する時間にしていました。

――当時からセーラームーンへの愛は特別だったんですね。

うさこ:そうですね。それが今も変わらずずっと続いている感じです。

当時、周りからは引かれてたんですよ。小学生だったのでセーラームーンも終盤になると周りの子たちがだんだんアニメを卒業して、J-POPの歌手の話しかしなくなっていったんです。でも私はそういう流行にはまったくついていけず、ひたすらセーラームーン一本でした。

周りの子たちに「まだセーラームーン好きなの?」「またセーラームーン?」とバカにされても、「うん、セーラームーンが好き…」って。

持ち物や身に着けるものも全部セーラームーングッズだったので、上級生や先生からも「セーラームーンが好きな子」と認識されているくらい、周りからは浮いている子どもでしたね。

それでも、当時は思春期で周りに染まりたくないという反抗心からか、自分の好きなものはセーラームーンで、人と違うことが誇らしいくらいに思っていました。

――かっこいい!でもそこまで大好きだったら、アニメが最終回を迎えたときは相当つらかったのでは?

うさこ:正直アニメが終わって、ほっとした面もあったんですよ。

――えっ、意外!どうしてですか!?

うさこ:放送当時はとにかくグッズがめまぐるしく出ていて、あれも欲しい、これも欲しい!って思うんですけど、もちろんそんな全部買ってもらえるわけではなくて。追いたいのに追いきれない焦りがあったんですよね。

だから、いったん閉じてもらえたことでそれ以上は増えないので、気持ちに余裕ができたというか。そこからゆっくり当時欲しかったグッズを中古ショップやネットオークションで探して、何年もかけて集めていきました。

それにアニメの放送や原作の連載が終わったからといって、もはや生活の一部となっているセーラームーンが自分の中から消えることはありませんでした。

むしろ終わってからより深みにハマっていった気がします。

――なるほど!アニメや原作の終了後はどんなふうにセーラームーンとかかわってこられたんですか?

うさこ:アニメを見返したり、原作の単行本を読み返したりして自分の中でかみ砕いて、さらにセーラームーンへの理解を深めていきました。

アニメが毎週やっていた頃は、常に毎週新しい情報が入ってきて、「わ~!来週はどうなるの!?」って思っているうちにまた次の情報がもらえて、そのくり返しだったんですよ。

だから終わってからは自分のペースでもう一度じっくりセーラームーンと向き合って、整理することができました。おかげでもっと深くセーラームーンを知って、理解していきたいという気持ちがふくらんできましたね。

しばらくしてコスプレを始めて衣装作りやイベントに追われつつ、同人活動も始めたり、月に1回はカラオケでひたすらセーラームーンの曲を歌ったり…ずっとセーラームーンに追われる日々を過ごしているので、放送当時から今まで暇だった時期は一瞬たりともありません!

おもちゃの歴史が分かるセーラームーングッズ

うさこさん宅のセーラームーン部屋うさこさん宅のセーラームーン部屋

――グッズ収集を本格的に始めたのもアニメ終了後だったとのことですが、セーラームーングッズの魅力は何でしょうか?

うさこ:セーラームーンが放送していた90年代は、技術が急速に発展した時代だったので、当時のグッズにはとにかくいろんな新しい技術がどんどん使われていたんです。

セーラームーン人気もすごくて、新しいグッズを出せば売れる時代だったので、技術を試すのにもちょうど良かったみたいなんですよね。

だから、アニメが放送されていた5年間のグッズの中でも、めまぐるしく技術の進歩が見えるのが歴史的資料としてもすごくおもしろくて!そういう時代背景が見えるグッズが特に好きです。

例えばカードだと、印刷技術がまだ安定していなかったので、再版されると同じカードでも色が変わるし、柄も変わるんです。キラカードのホログラムの柄がパックによって違ったり…。

そういう差分があるところもコレクター熱が爆発するきっかけになって、差分違いも全部集めたくなってしまう(笑)。カードは掘れば掘るほど奥が深くておもしろいです。

また塗装の技術もめまぐるしく変わっていて、この指人形も新しいシリーズが出るごとに技術が上がっていくのが分かっておもしろいですよ!

カプセルトイの指人形(左から古い順)

――ほんとだ!少しずつクオリティが上がっていますね!

うさこ:そうなんです。最初はベースの色が髪の毛の色だったんですけど、次から肌色になっていたり、コストを下げるための試作が重ねられているのも分かっておもしろいんです。

おもちゃの歴史の資料館に置けるくらい、セーラームーングッズは奥が深い!

それから当時はグッズ関連のイベントで試作品が出て、そこで好評だったものが市場に出回ることもよくあったらしくて。試作品で少量しか作られていないグッズや、市場に出回ったものと試作品とでは色が違うものもあるんです!そういう試作段階のレアなグッズも集めたくなるんですよね。

左:東京ガリバー(バンプレスト直営の大型ゲームセンター)のロケテストでしか登場しなかった幻の手提げバック 右:ロケテスト版と市場に出回った製品版では、ピアスの色が違うセーラーちびムーンのぬいぐるみ

――それは大変だ…(笑)。うさこさんの特にお気に入りのグッズはどれですか?

うさこ:思い入れのあるものだと、当時一番最初に買ってもらったこの下敷きですね。

セーラーマーキュリーがセンターの下敷きセーラーマーキュリーがセンターの下敷き

――マーキュリーが主役のような構図!?(笑)こんなの出てたんですね!?

うさこ:すごいですよねこれ(笑)。いくらマーキュリーが当時人気だったとはいえ、主役のセーラームーンちゃんを差し置いて…。

でもなぜかこれが一番最初に買ってもらったグッズなので、個人的にはかなり思い入れがありますね。その後、筆箱や鉛筆、消しゴムなども買ってもらって、文房具は全部セーラームーンで揃えていたので、文房具類はどれも思い入れがあります。

それからおもちゃだと、このセーラーサターンのドールです!

「エクセレントセーラーチーム(セーラーサターン)」「エクセレントセーラーチーム(セーラーサターン)」

――かわいい!サターンはグッズが少ないですもんね。

うさこ:そうなんですよ。当時からサターンが大好きだったんですけど、グッズがなかなか出なくて!「サターン欲しい欲しい!!」って思い続けていたら、ついに夢にまで出てきたんです(笑)。

サターンのお人形が発売される夢で、目が覚めて「なんだ、夢か…」と思ったんですけど、数日後に地元のショッピングモールのおもちゃ売り場にこの子がいたんですよ!びっくりして夢なのか現実なのかよく分からないまま、どうしてもこれだけは今すぐ買わなければ!と親に頼み込んで、その場で買ってもらった思い出のお人形です。

――運命的!今後出してほしいセーラームーングッズはありますか?

うさこ:今はいわゆるセーラームーン世代、90年代にセーラームーンを見ていた20~30代の大人向けグッズがほとんどですが、子どもをターゲットにしたグッズも出てくれると嬉しいですね。

それこそ当時私たちが遊んでいたようなおもちゃとかお人形とか、できれば安価なもので。セーラームーン世代も子どもを持つ年齢になってきているので、自分たちが子どもの頃に刻まれた思い出を自分の子にもさせてあげたいと思う方も多いと思うんです。

私自身、20周年で最初にガチャが復刻されたときに自分の子どもとあちこちスーパーを探し回って、やっと見つけて一緒にガチャを回したのがすごく感慨深くて感動したので!

今は動画配信などで小さい子もセーラームーンを観てくれているみたいですし、次の世代を育てて後世に引き継ぐためにも、子ども向けグッズをぜひ!

衣装作りとコスプレでセーラームーン愛を表現

プリンセス・セレニティ

――コスプレイヤーとしても長く活動されているうさこさんですが、コスプレを始められたきっかけは何だっだんですか?

うさこ:学生時代にあまりにもセーラームーンが好きすぎて、友達から「同人誌即売会に行ってみたら?」と提案されたのがきっかけです。「セーラームーンの格好もできるんだよ」と教えてもらって。

今までそういう世界があることも知らなかったのでよく分かっていなかったんですが、とりあえず地元の同人誌即売会に友達と行ってみたんです。

衣装は洋裁をしている母の友達に頼んでスーパーセーラームーンを作ってもらって、ブーツは市販のブーツに母に赤い布を貼ってもらいました。あとは地毛をお団子にしただけの拙いコスプレだったんですけど(笑)。

――初めての同人誌即売会はいかがでした?

うさこ:もう未知の世界でひたすら感動でした!

遠征者がいるくらい大きなイベントだったので、周りには見たこともない本がたくさん並んでいるし、コスプレをしている人もいっぱいで…すごい世界があるんだなと衝撃でしたね。

そこで「コスプレ」という表現方法に初めて出会ってどっぷりハマってしまい、もう20年以上(笑)。

――20年…!?すごい!!ご自身で衣装を作られるようになったのはいつ頃からですか?

うさこ:その後、次は一番好きなセーラーサターンがやりたくて、もっとクオリティが高い衣装を用意しました。お金を貯めてコスプレ専門店の通販でサターンの衣装とウィッグを買って、サイレンス・グレイブ(セーラーサターンの武器)も業者さんに作ってもらって。

そのときは既製品だったので、自分で作るようになったのはその次からですね。今度はブラック・レディ(ちびうさが闇落ちして成長した姿)がやりたいと思ったんですが、ブラック・レディの衣装は既製品になくて、作るしかなかったんです。

それまで服なんて作ったことも習ったこともなかったので、完全に情熱だけで作りましたね。

ブラック・レディは今4着目で、自分の技術が上がった頃に作り直しているので成長が分かりやすいです。

 進化するブラック・レディの衣装進化するブラック・レディの衣装
最新版ブラック・レディ最新版ブラック・レディ

――進化がすごい…!うさこさんの作られる衣装のクオリティの高さにはいつも感動しているんですが、どんなところにこだわって作られているんですか?

うさこ:再現性を特に重視しています。あたかもセーラームーンのキャラクターがアニメの世界から飛び出してきたかのように作りたいので。

だからまず、生地選びからこだわりますね。どんな素材を使っているのか想像をふくらませて…例えばセーラー戦士の戦闘服なら、セーラー服が元だろうということで、実際の制服に使われているような素材や質感の生地を使います。

セーラームーン&セーラーちびムーンの戦闘服セーラームーン&セーラーちびムーンの戦闘服

うさぎちゃんたちの私服なら、日常着にありそうな着心地が良くてお洗濯もしやすい素材を選んで、あまり衣装っぽくならないように意識しています。

最近は色味にもこだわっていて、セーラームーン独特の色表現をどう再現するか考えるのがおもしろいです。影に黒が使われていないので、黒い生地を使わずに違う色の生地を重ねてみたり、偏光の生地を使ってみたりして、微妙な色合いを調整しています。

――本当に細かいところまで…!

うさこ:二次元を三次元で再現したときに生まれるギャップや違和感を埋めるのも課題ですね。

――というのは?

うさこ:例えば、プリンセス・セレニティ(主人公月野うさぎの前世の姿)のドレスの胸元の模様は平面だと全部等間隔なんですけど、立体にすると胸のふくらみがあるぶんどうしても等間隔にならなくて。

全部手縫いで刺繍してるんですけど、微妙に幅を調整して立体感を作りつつ、少しでも違和感やギャップが少なくなるように試行錯誤しています。

プリンセス・セレニティのドレスプリンセス・セレニティのドレス

セレニティの衣装は無限に解釈ができるので、この模様も毎回少しずつ変えて作り直していますが、何度作ってもゴールがなくてそこがおもしろさでもありますね。

プリンセス・セレニティのドレスの胸元部分プリンセス・セレニティのドレスの胸元部分

――なるほど。というかこれ全部手縫いなんですね!?ひぇー。

うさこ:そうです、ひたすら縫い続けますよ!(笑)

そして三次元は常に重力との戦いもあります。

――重力との戦いとは…!?

うさこ:スカートや胸のリボンはそのままだと重力があるので垂れちゃうんですが、アニメではもちろん垂れないのでそれは許されません(笑)。

だからリボンの上だけワイヤーを入れたり、スナップボタンで固定して動かないようにしたりして、重力に負けないように頑張って作っています。

セーラーマーズ

――見えないところまでこだわりがすごい!今までで一番作った衣装は何ですか?

うさこ:やっぱりセーラームーンの戦闘服ですね。依頼を受けて作ることも多いので、200着以上は作っています。

セーラームーンの戦闘服&プリンセス・セレニティのドレスセーラームーンの戦闘服&プリンセス・セレニティのドレス

――200着!?

うさこ:でも作るたびに少しずつどこかに改良を加えているので、まったく同じものは作っていないんですよ。

襟の形から硬さ、胸と腰の位置、スカートの形と丈、リボンの形…毎回細かく調整しているんですが、まだ自分の中で完璧と言えるものはできていません。だから作り続けていられますね。

完成したらそこで終わってしまうので、まだまだ伸びる余地があるのはありがたいです。

――かっこいい…。うさこさんにとってコスプレの魅力は何ですか?

うさこ:全力で好きなものを表現できることですね。

でもコスプレの作品作りは一人では全部できないことが多くて、いろいろな方と一緒に作り上げていく過程がまたおもしろいです!

衣装を作ってそれを着るための体作りもして、被写体は自分になりますが、撮影はカメラマンさんにお願いしますし、写真の編集は他の方にお願いすることもあります。複数のキャラを揃えたいときは友人で集まって、集合写真を撮ることもありますね。

場合によってはそこにイラストも混ぜて、世界観を作りあげていきます。

いろいろなジャンルの方と一つの作品を作り上げていく総合芸術のようで、やりがいがあります。

多様な価値観を認め合える社会になったからこそ伝わるセーラームーンの魅力

――続いて作品の魅力についてもお聞きしたいんですが、うさこさんが思うセーラームーンの魅力は何だと思いますか?

うさこ:ただキラキラして女の子の夢がつまっているだけじゃない、老若男女問わず心に問いかけるものがあるところだと思います。

セーラームーンの世界では敵も味方もみんな自分の大事な信念を持っていて、それを貫くためにもがき苦しみ、戦っています。だから視点を変えればセーラー戦士が必ずしも正義とは言えず、ダークサイドも決して悪ではないんですよね。

私は敵キャラのプリンス・デマンド(第2部に登場する悪役組織ブラック・ムーンの幹部)が特に好きなんですが、彼の中にも確固たる信念があります。

人々に長寿の命を与え、平和と安らぎをもたらす銀水晶の力をデマンドは幻想だととらえ、過去に戻り歴史の再生を試みます。それがセーラームーンの価値観とは真逆であるがゆえに理解されず、対峙することになるわけですが、果たして彼の信念は悪と言えるのでしょうか。

銀水晶があるせいで、セーラームーンははるか遠い未来まで戦い続ける運命を与えられてしまいます。それは破滅の道であり、それを止められるのは真逆の価値観を持ったデマンドなのではないかとも思うんです。

そうやって視点を変えることで見えてくる新たな魅力もたくさんあるんですよね。

――なるほど!ちょっとこれからデマンドの見方が変わりそうです。

うさこ:「敵にも戦う理由がある」こともそうですし、セーラームーンには当時の少女向け作品にはあまり見られなかった少年向け作品的な要素が多く取り入れられています。

そういった少年向け的なかっこよさを、少女漫画のキラキラしてかわいい世界観と絶妙に融合させて、「かっこかわいい」新たなジャンルを生み出したんだと思います。

――子どもの頃はただ「セーラームーンかわいい!おもしろい!」だけで深く考えず観ていたんですが、やっぱり今思うとすごく革新的な作品でしたよね。大人になってからあらためて「こんなに深い作品だったのか」と気づくことも多いですし。

うさこ:そうなんです。個人的な解釈ですが、私は武内直子先生が描かれた原作の最終回は、決してハッピーエンドとは言えないと思っていて。ラストシーンの後も、セーラームーンの未来には永遠に終わらない戦いが待っています。

そして平和と安らぎを与える石である銀水晶も、セーラームーンを前世から縛り付け、未来永劫戦い続ける運命を与えてしまったおそろしい呪いの石なんです。

だから、セーラームーンは掘れば掘るほど闇が深い作品だなと思っているんですけど、そこがまた深みがあって好きですね。すべてを語り尽くさず、読者に考える余地を十分に残しているところが。

視点を変えれば見える景色が変わってくる。だからこそ、他人と自分の価値観を違うものとして尊重し合うことが大事なんだと、セーラームーンにふれていると強く感じます。

今はいろんな価値観や多様性を尊重する世の中になってきたおかげで、セーラームーンという作品がより多くの人の心に響きやすくなっているのかなとも思います。

――確かに!20周年以降のリバイバルブームが今も続いているのは、そういう理由も大きいのかもしれないですよね。では、うさこさんにとってセーラームーンとはどんな存在ですか?

うさこ:人生そのものであり、成長していく糧をもらえる存在ですね。

衣装作りもセーラームーンが好きだからこそ続けられて、向上したいと思える。何事も継続が大事だと思っているので、そのためのモチベーションと想像力を無限に与えてくれる大事な存在です。

また、セーラームーンのおかげでいろんな人とも出会えました。自分とは違う価値観を持つ人たちと出会い、自分の中にはない意見をくれるからこそ、それを取り入れてまた成長していけます。

そして成長が見えるともっと自分が好きになれるんです。昨日の自分より今日の自分が好きだと思えるのは、セーラームーンとセーラームーンがつないでくれた出会いのおかげです。

生涯セーラームーンを追い続け、最期はセーラームーン仕様のお葬式で人生を終えたい

――これまでさまざまなファン活動をされてきているうさこさんですが、今後セーラームーン公式での動きに何か希望はありますか?

うさこ:公式はもう自由に動いてくださればそれでいいので、特に希望はないです(笑)。

今みたいに新しいグッズやイベントが次々発表されて、ついていくだけで必死な時期も好きですし、特別何かなくても時が止まっているわけではありません。その間にゆっくりとかみ砕くことができるので、そんな時間も私にとっては大切です。

どちらにせよこちらの愛は不動なので、変わらずどこまでもついていきます!

――さすがですね!では最後に、これからやりたいことや今後の目標があれば教えてください。

うさこ:いつか自分の家の中にうさぎちゃんのお部屋をまるごと再現するのが目標です。

内装をリフォームして家具も揃えて、クローゼットを開けるとうさぎちゃんの私服がずらっと並んでいるのが理想で!

うさぎちゃんとルナ

そのために、今はうさぎちゃんの私服作りを進めています。アニメのDVDを1話ずつチェックして、私服が何着あるか、同じ服を何回着ているかなどを数えるところから。

何回も着ている服はきっとうさぎちゃんのお気に入りの服なんだろうというのも想像して、少しずつ作っているところです。

――うさこさんの作られているうさぎちゃんの私服、どれも本当にかわいくて大好きなのでこれからも楽しみにしています!

うさこ:ありがとうございます。5年分あるので長い道のりですけど、一歩ずつ進めていって死ぬまでに実現できたらいいなぁと思っています。

そして私の最終目標は、最後にセーラームーンのお葬式を挙げて人生を終えることです!なので、できれば公式さんには棺桶と墓石を出していただきたいところなんですけど(笑)。

――棺桶と墓石(笑)。

うさこ:お葬式は私がこんなに大好きなセーラームーンとお別れする大切な儀式なんですよね。だからものすごくつらいんですけど、大事にしたいんです。悔しいのは自分で見られないことなんですけど!

だから事前に棺桶を買っておいて、晩年は棺桶をセーラームーン仕様にデコレーションすることを趣味にしようと思っています(笑)。燃やせる素材を使ってできるだけセーラームーンを表現するつもりです。

死装束用のセレニティの衣装も作るし、斎場には今までに作った衣装や作品を飾ってもらって、お別れするときにはみなさんにお花の代わりにセーラームーンのぬいぐるみを棺桶に一つずつ入れていただきたいです(笑)。

――めちゃくちゃ不謹慎ですけど、そのお葬式参列したすぎます(笑)。

うさこ:ぜひ来てください!ほんとにみなさんに言いたいんですけど、私より長生きして絶対来てくださいね!見届けてくれる人がいて初めて成立するので、イベント感覚で気軽に来てもらえたら嬉しいです。

出棺のときは『ムーンライト伝説』を流してもらって、2番の歌詞「不思議な奇跡クロスして何度も巡り会う」のタイミングで見送ってもらうように、家族にもしっかりお願いしてありますから!(笑)

そして私の人生最後のコスプレは、骨壺に黒い布をかぶせてもらってワイズマン(第2部に登場する敵キャラクター。頭からかぶった黒いローブの下は骸骨の姿。)です(笑)。

そこまでやれたら完全にやりきったと言えるので悔いはありません!

といっても、それまでにやることはまだまだたくさんあるので、これからもセーラームーンと共に人生を歩んでいきたいです。


 


 

「好き」を表現するにはいろんな形があるけれど、自分なりの方法を見つけて努力を重ね、全力で「好き」を表現し続けるうさこさんはやっぱり最高にかっこいい!

彼女と話しているともっとセーラームーンのことを知りたくなって、今よりもっとセーラームーンが好きになります。こんなに刺激をくれる人はなかなかいません。

出会えたことに感謝しながら、これからもうさこさんファンの一人として、彼女の活動をそっと追い続けていきたいです。

 

Text & Photo by Ayumi Hoshi(@aym_prism
画像提供:うさこさん(@princessusako

 

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Ayumi Hoshi
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my prism編集長・ライター。セーラームーンとアイドルとインターネットが好きです。お問い合わせ・お仕事のご依頼などはこちら